「パターソン」という映画を見てきました。
監督はジム・ジャームッシュ。
ファンも多い有名な監督です、私は見た事ないですが。。
レビューで「何も起こらない」と書いてあったので、なんとなく見ましたが確かに何も起こらない。 爆発したり、異星人が来たり、テロが起きたりはしません。
その代わり、ニュージャーシー州パターソンに住んでいる市営バスの運転手パターソンの何気ない1週間が淡々と描かれます。
奥さん(美人でアーティスティックで専業主婦)と、小さいブルドックのマーヴィンと一緒に住んでいて、仕事の後は犬の散歩がてら行きつけのバーでビールを1杯飲んで帰って来る日常です。
仕事の空き時間や、歩いているとき、趣味の詩をノートに少しずつ書き留めます。
たまに、奥さんにおねだりされたり、バーでいざこざが起きたり、仕事がうまくいかなかったりもしますが、最後にちょっと救われるシーンがあり、見終わった後は少しほっこりした気分になれました。 。。。
他のサイトでも「カンヌで高評価(別ウィンドウ)」、「みずみずしい詩心に満ちている(NIKKEI STYLEへリンクします。別ウィンドウ)」とか、レビューも割と好評(別ウィンドウ)のようです。
ワンコのマーヴィンはパルムドッグ賞と取ったそうです。
確かに、主人公は平凡な毎日だけど幸せそうだし。観て嫌な気分にはなりませんでした。
でも、あまりに淡々としているので
”褒めているレビューが多いのは、もともと監督のファンが多数見ているのでは?”
”平凡な日常を描いているのに素敵に見えてしまうのは、舞台がアメリカだからではなかろうか?”
と勘ぐりたくもなります。
なので、勝手に日本版を妄想してみることにしました。
<オリジナルの設定>
タイトル:パターソン
主人公:パターソンに住んでいるパターソン
家族:奥さんのローラ、ワンコ(小さいブルドック)のマーヴィン
職業:市営バスの運転手
同僚:よく喋るインド人
趣味:詩作、夕食後犬の散歩がてら行きつけのバーに行く、小さな滝のある公園に行く
<妄想日本版>
タイトル:松本さん
主人公:松本市の松本さん(千葉市の千葉さんでも、富山市の富山さんでも可)
家族:奥さんのサトミ(日本名ならなんでも)、ワンコ(豆柴とか)のゴン太
職業:市営バスの運転手
同僚:真面目な韓国または中国またはベトナム人(よくいるのはこういう人だよね)
趣味:短歌または俳句の創作、夕食後犬の散歩がてら行きつけの居酒屋に行く、小さな滝のある公園に行く
<妄想あらすじ>
松本市に住む松本さんは、平凡なバスの運転手。
毎朝奥さんの横で起き、バス会社に出勤。会社では真面目な外国人の同僚と雑談したり、趣味の短歌を考えたりしながら、キチンと仕事をこなして帰宅。
家では専業主婦のかわいい奥さんが待っていて、二人で夕食。たまに独創的なご飯が出てきますが、松本さんは愚痴をこぼさずに水で流し込みます。
夕食後、ワンコの散歩をしつつ、行きつけの居酒屋へ。
店主は趣味の将棋に熱心で、次の大会に出る費用を奥さんのヘソクリから捻出して怒られます。常連客のカップルが痴話ケンカをしていたりもします。
週末、奥さんがバザーにだした手作りどら焼きが好評で臨時収入が入り、二人で映画を観に行き外食します。
その間に留守番のゴン太が松本さんの短歌ノートをめちゃくちゃにしてしまい、落ち込む松本さん。
日曜日、滝のある公園で座っている松本さんのそばにアメリカ人の詩人がやってきます。 二人は話をし、アメリカの詩人は松本さんに一冊のノートを渡して去ってゆくのでした。。。
あらら、いいんじゃない?
妄想日本版「松本さん」、なにやら小津安二郎監督作品のような雰囲気が・・・すいません、適当です。
タイトルはオリジナルだと敬称無しですが、日本版だと「〜さん」を付けないとちょっと間抜けですね。
オリジナルは「街の名前」と「人名」をひっかけて、あえて敬称無しなのかもしれませんが、日本版で
「松本」 とか
「千葉」 とか
のタイトルだったら、絶対流行らなそう! 妄想だけど!!
・・・・と、勝手に妄想しましたがこればこれで良さそうなので、やはりオリジナルが素晴らしいからだ。という強引な結論でまとめようと思います。
じんわりと幸せを味わいたい時にはいいですよ、「パターソン」。